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107.ノウヤクはノウドク(毒と薬は紙一重だけど……)
〈我流採点式・必読度&面白度 ★★★☆☆〉
■小松菜は結構好みの野菜のひとつ。栄養価の高さはホウレンソウ以上。特にカルシウムと鉄分は野菜の中でもトップクラス。庭やプランターから使う分だけの葉っぱを切り取ってきては食材に。霜がおりる今の季節が旬。霜は野菜の栄養や味を凝縮させるそうだ。だからウマイ。味が良くなる点とともに冬場の栽培でありがたいのは虫に食われないことだ。小松菜は夏でも育つが(サイズ自体はむしろ大きくなるが色は薄めで葉も弱々しい)、その時期は昆虫類の活動がピークを迎える。葉もの野菜は彼らにとっても最高の御馳走のようで様々な種類の虫が付く。しかも大量に。むろん葉っぱはボロボロになる■昨年の夏は相当にヤラれた。毎日、丹念&頻繁に虫を取り除いても自ずと限界がある。ところがスーパー等で売られている小松菜、虫食い跡が皆無(に近い)。いうまでもなく農薬の“効果”だろう。そうでなくてはありえない“美しさ”だ。一日中、畑に張り付いてピンセット片手に駆除でもしているならともかくである。もし、その方法を採用しているなら小松菜ひとつ、2千〜3千円ぐらいにはなるはずだが ■ところで、「農薬」という名称には疑問を禁じ得ない。“薬”が付いているからだ。アレが“薬”かい?である。『毒』だろう、どう考えても。すなわち『農毒』と言うべきなのである、本来ならば。むろんさような言葉、作り手側が使うわけがないが、しかし少なくとも消費する側はそう認識すべきだろう■人類が効き目に優れた「農薬(=化学系)」を使い始めたのは第一次世界大戦後である。この大戦時、兵器として「毒ガス」が初めて使われたが(クロルピクリンなど)、農薬はその副産物なのである。それ以降、毒ガスと農薬は関係性をより深める。農薬開発途上で生まれたものが毒ガスに転用されるというように。第二次大戦時、アウシュビッツ収容所で使用された有機リン系毒ガスは元々、ジャガイモ(ドイツの主要農産物)用の農薬として開発されたものである。あの「サリン」も有機リン系だ。オウムの連中、犯罪行為が露見するまで、テレビに出まくっては「農薬を作っている」と強弁していたが、全くの虚偽ではなかったということだ。どうせなら『農毒』といえばさらに虚偽性は薄まったが──■前にも記したが、中国産野菜を拒否するのはその『農毒』への懸念も理由のひとつ。実際、過去幾度となく規定数値の数十倍もの農毒が検出されている。規定数値内に(一応)納まっている日本産だって問題なのに、その数十倍もの“毒まみれ”(の危険性が常にある)野菜をクチにする気になどとてもならぬ。もっとも、かの国での野菜作りの実態・実相を垣間知れば、それもまた当然であって別に驚くには値せぬが。そのあたりの“歪み”は必ず自国内でも表出するものだ。それもこと農業面だけにとどまらず。民度や意識レベルを表す格好のバロメーターだからだ、『生産物』なるものは(農薬よりもむしろ『民度=志』の低さがイヤでたまらぬワ)。■見た目は“美しく”まっすぐに育ったように見える野菜も、本質的には大いに“汚れて”歪んでいるということで、この点は日本産も大差はないんだろうけど、“身内”ならまだ諦めもつこうというものだ。もっとも、その諦めがつかないんで極力、自家製野菜と無(低)農薬野菜をクチにしているわけだけど。とまあ珍しく、結構マジメに記してきたお陰で全身疲労気味の自分がいる──朝風呂入ろう
by KOKUZOBOSATSU
| 2005-01-28 23:42
| ●サルでもできる農業ごっこ
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