377.乗鞍高原番所の蕎麦屋(のススメ)
放映回数1770回を超え35年の歴史を誇る日本テレビの大長寿番組『遠くへ行きたい』http://www.ytv.co.jp/tohku/index_set.html。何百回記念だったか忘れたが、かなり以前のアニバーサリー記念で『日本で一番美味しい「もりそば」を作ろう!』なる趣向で番組構成がなされたことがあった。パーソナリティはこの番組でも圧倒的に最多の出演回数を持つ俳優の渡辺文雄さん。旅通にして食通でも知られ、とりわけ「蕎麦」に関するウンチクの凄さたるや別格中の別格級。全国各地にそれこそ星の数ほどある蕎麦どころをほとんど行脚&踏破。
蕎麦はもちろん、醤油、味醂、カツオ節などのそばつゆ用調味料はむろん、ネギやワサビなどの薬味類も全て『日本一のものを揃えよう〜!』という趣向。蕎麦以外のものはかなり簡単に決まったんだが、肝心の蕎麦がなかなかに──。スタッフが最終的な決定を渡辺さんにお任せすることとあいなったんだが、その渡辺さん、こうおっしゃった。「ボクが食べた中でイチバン旨い!と思ったのは乗鞍高原番所(ばんどころ)の蕎麦だった!」その乗鞍高原番所の蕎麦屋の中で、最も古くから営業を開始し、最も長〜〜い行列ができ、そして最もウマイ!といわれる店が 『中之屋』http://www.azm.janis.or.jp/~nakanoya/である。
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当方が初めて訪れたのは38年前。高校生だった当方、夏休みをこの地の民宿で過ごした。当時、受験生特別料金設定が。一泊三食&オヤツ付きで(ナント!たったの)600円!むろん光熱費水道代等オール込み。「家にいるより安上がり」、そう判断した母親は賢明だった。「勉強嫌いのバカ息子でも他になにもすることがなければ少しは机に向かうだろう」とも考えたようで。しかし、民宿裏の崖を下ったところに天然岩魚があまた生息する格好の渓流が流れていることを我が母親は知らなかった。昼間は毎日のように通った。手作りの和式毛バリを駆使してウブなイワナを釣りまくった(ほとんどリリースしとりましたね)。そして夜を迎えてほとんど毎日通ったのが、この『中之屋』だった。当時は写真のような立派な店構えではありませんで、10人程度で満員になる小さな店デシタ。
a0020116_12442970.jpg『中之屋』は店のすぐソバに広大なソバ畑を保有。しかも「ひき臼」として理想的といわれる水車も自前。蕎麦打ち歴60年超のキャリアを持つオバアチャンが今なお現役(のハズ)。写真はおそらく10年ぐらい前のもの(だろう)。その技を受け継いだ息子さんが現在の経営者。
そもそも乗鞍高原一帯、とりわけ番所なるエリアはソバの育成地として理想的なんである。標高の高さとソバの味&香りは比例。この番所の標高は約1500m。戸数100件程度の集落を構成しているが、日本で最高地にある集落である(同じ長野県内の有名そばエリアである戸隠は1000m程度)
そもそもなぜ唐突にかような記事を記したかといえば、No.375で「無印良品キャンプ場」のオススメ記事を記載したところ、「乗鞍のソバ」の話が起きたがため。過去、あまたの友人・知人を連れて行ったが、全員、一口食べたところで絶句。概念が変わるんである、『蕎麦』なるモノの。4、5年前に6人で行った際、帰京してから全員が都内の蕎麦屋に行かなくなった。9月上旬の頃。はっきり言って、蕎麦にとっては最も味と香りが落ちる時期。その時期にしてそうなるんだから、10月中旬以降の新蕎麦の時期に食したら……。当方がもう30年以上、都内のそば屋にまず絶対に入らなくなった理由でアル。中途半端な味の割りに高い蕎麦屋のソバを食べるくらいなら自宅で乾麺茹でますぜ。
よろしかったら皆さんぜひに!乗鞍&上高地の紅葉も絶品!さらには乗鞍温泉も!ココの温泉、白骨温泉と同じく白濁の湯。“温泉の素”なんて間違っても入れておりませんからご安心を。なお、この番所よりさらに登った地点にスキー場があるが、その一帯にある食堂等では、乗鞍産ではない蕎麦粉を使った乾麺を(平然と)出す店も以前はあった。ゆえにご注意を。今年、絶対に行く気になってる自分がおわす

※上記写真は『中乃屋』のHPから事後承諾前提に借用
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by KOKUZOBOSATSU | 2005-09-25 23:53 | ●もろもろ