239.たまにはフライ理論なんぞを
「フライの記事が少ない」「もっと増やせ」なる御意見を以前から(そこそこ)多数頂戴してはいたが、どうもソノ気にならないうえ、ソノ気になったらなったで(なぜか)キツイことを歯切れ良く書き連ねそうな自分をきちんと自覚していて、とはいえそれもちょっとばかり面倒、とはいえたまには、ゆったり気分でナンカ書くかいな──で、ストックしてある写真をランダムにチェックしていて、ひとつの水中写真が眼に止まり、それを素材に駄文を少し。
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濁り度が結構高いが、“清流”で知られる東京秋川の平常時に撮影(下写真)。イワナはともかく、ヤマメ・アマゴあたりの棲みかなら、このくらいはそこそこ普通、アユの棲みかならごくごく普通。とはいえ外界(陸上)から見ると透明度がかなり高く見えるものだが。
画面中央の水面に見える黄色の物体はマーカー。底層部に見えるのがフライ。確かターキー・マラブーだかをテールに使ったタイプのパターン。複雑な流れの影響を受けて(虫っぽく)“踊って”いる。人為的にヘタな操作を加えることなど不要。ほっとくだけで動態性に優れたフライなら勝手に&自律的に動くものだ。
画面右側が下流。マーカーが先行気味に流れていることが分かるが、通常はこうなる。なぜか。『流れ』なるもの、通常は表層の流速が最も早いからだ。底層部は岩や水底によって抵抗が生じるために遅くなるのが普通。ゆえにマーカー・ニンフィングではフライに若干(以上)のドラッグが掛かって流される。すなわち厳密な意味でナチュラル・ドリフトしているのはマーカーのみ──といいたいところだが、マーカーとてフライ(やティペット)の抵抗によって微量のドラッグ(逆ドラッグ)が。 もっともどちらも完全にドラッグ・フリー状態になることがあるが。
マーカー・ニンフィングはフライがナチュラルに流れやすいから釣れるなどと言われ続けてきたが、コレ、間違い。若干のドラッグが掛かっているから釣れやすいワケ。渓流魚がフライを吸い込んだ瞬間にアタリが出やすいからだ。
もっとも“若干のドラッグ”に限定されるんであって、“結構なドラッグ”が掛かっていると吸い込んだ瞬間に違和感を感じて吐き出す──と、これまた言われ続けてきたが、実際は『テンションが“邪魔”してシッカリ吸い込み切れないからフッキングしにくい』というのが当方の持論にして洞察。たぶん(というより間違いなく)正しい。違和感を感じるほどに吸い込んでいれば勝手にハリ掛かりするハズゆえ(日本製のハリを使った場合に限るけど。ついでにドレッシングにもよりけりだけど。ソーヤー・ニンフはその意味でも『優れている』。アル・トロスさんのフェザントテイル(もどき)は……。コレ、『フライの雑誌』の連載に書き損ねたコト)
ちなみにこの“違和感論”、どっかの大学のセンセイが恣意的極まりなき実験の結果に基づいて吹聴したがために広く釣り師の間に定着しちまった。このセンセイ、その他、「渓流魚の網膜細胞は密度が低いから毛バリはボヤけて見える」だのとパッパラ論を展開。バカだねえ〜全く。だいたい大学のセンセイなんちゅうモンはだ──オット!自重しておこう〜(と思った我がいる)
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五日市近辺の秋川。著書執筆の撮影に際したいそうお世話になったエリアである
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by KOKUZOBOSATSU | 2005-06-04 20:44 | ●ふらいふぃっしんぐごっこ