人気ブログランキング | 話題のタグを見る
232.“GRAFFITI”
232.“GRAFFITI”_a0020116_18442443.jpg
“間違って借りちまったかな?”という読み始めた時点の後悔はすぐに変わる。実にオモシロカッタ。痛快。ありがちなシチュエーション設定、ストーリー展開ではあるが──J.ルーカスの傑作『アメリカン・グラフィティ』以降定着・定番化したあのノリ──それがかえって安心感・安定感を醸成。ちょっと冴えない主役以下登場人物が皆イイ。あの画期的名作『ウォーター・ボーイ』の憎めない登場人物連に比肩。
 モー娘、じゃなくおニャン子の時代。僕らの弱小高校野球部にスゴイ奴がやってきた! 練習よりも「夕やけニャンニャン」。そんな僕らが、まさかまさかの甲子園!? 書き下ろし長編青春小説
 なる概略解説文の通り、一種の“GRAFFITI”モンだが、「夕やけニャンニャン」とは全く無縁の世代である当方あたりにとっても──この作品を読んで国生さゆりサンが「おニャンコ」の一員だったと知った次第ナリ──ある種の甘酸っぱさと、こそばゆさが。つまりは“GRAFFITI”そのものへの追憶・共感は世代を超えてるんだろうなあ〜と。

 これを記している最中に、元大関貴ノ花、花田満氏の訃報が。同世代どころか同年。“GRAFFITI”。オンアロキヤソワカ。南無。
by KOKUZOBOSATSU | 2005-05-30 19:04 | ●書評&オススメろん