22.誤記と引用  (ワイドショー好きのボンミス)
〈我流採点式・必読度&面白度 ★★☆☆☆
ただし、フライフィシングが好きな方は〈★★★★★

拙著『フライタイイング・マニュアル』(山と溪谷社/1998年)──左記ライフログ上から2番目の著書──でボンミスを犯している。P.111の風切羽写真の部位名表記だ。「インナーベイン」「アウターベイン」を全く逆にしてしまった
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鳥の羽根は中央に硬い芯(ステム/stem)を持ち、それを挟んで左右に柔軟な羽枝(barb)の集合体(ベイン/ヴェイン/vane)が広がっている。左右ほぼ対称のものが多いが極端に異なるものもある。鷲鷹類や鴨、白鳥など飛翔を得意とする鳥類の飛翔羽根だ。飛翔時に左右に大きく広げるアノ羽根である。その際、前方向(飛翔方向)へ向く長さの短い側を「アウターベイン(Outerー)」、後ろ方向に向く長い側を「インナーベイン(Innerー)」と呼ぶが、この表記を逆にしてしまったのである。左側のP.110の解説欄ではきちんとしていたのだが──。たぶん(大好きな)ワイドショーでも見ながら記していたんだろう猛禽類など飛翔能力に優れた鳥類がさような羽根をもつ理由は、揚力が生じやすくなるため飛翔時に極めて好都合だからだ。これをパクったのが飛行機の翼。 断面が同じにして揚力が“命”という点でも同じである。だから飛翔が不得手な七面鳥やら鶏、それに雉類の飛翔羽根は左右対称に近い。よくできているなあ〜と初めて知った時には感心したものだ。
ところでなぜ、かような文章をと思い立ったかといえば、偶然見つけたサイトに、その「インナー」「アウター」を(当方と同じく)間違えた表記を見つけたからである。実は、同じ間違いを見つけるのは、これが初めてではない。過去に3回あった。いずれもフライフィッシング関連のサイト&出版物。その原因というか“元凶”は私の著書であることは(ほぼ)間違いない。直接の引用か、引用の引用、すなわち孫引用かは別にして。ひとつに、フライフィシング界でその旨表記したのは当方が初だし(少なくとも当方が調べた限り、それ以前に見たことはナシ)、そもそもそんな間違い犯すのは(ワイドショー好きな)当方ぐらいのものだからである。発売からしばらく経って、とある読者の方から御指摘を受けて知った次第。以来、どうにも気になっていたんで、良き機会と思い記したわけである。むろん先のサイトのオ−ナー氏に“含むところ”など微塵もない。
ちなみに、このアウターヴェイン、フライ界では「バイオット(biot)」と呼称。その意味は不明。単語自体、最大級にデカくて厚い英和&英英辞書にも未掲載。先日、とある有名な方からも聞かれ改めて調べたが──。おそらくはフライ界の造語、ないしはフランス語かと推測。ついでに、なぜ先のサイトを知ったかといえば、「フライフィシング ブログ」という2つをキーワードに検索したらトップに表記されていたからである。一月ほど前は、清水一郎さんの「クレオール・ブログ」だったが──。検索結果、どうせならトップが理想。そのあたりのコツを意識&踏まえて御商売になさっている会社だってあるさようなハナシ、別項でちょっとマジメに記してみようと思い、ワイドショーが映るテレビのスイッチをオフにした自分がここにいる──
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by kokuzobosatsu | 2004-12-07 15:13 | ●ふらいふぃっしんぐごっこ